2010年 04月 27日
櫻詠み
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平安の歌人・在原業平が「儚い桜なんてなければ、どんなに穏やかな心で春を過ごせることか」と詠んだのを『伊勢物語』に見ることができます。桜という花木がいかに人の心を捉え、その儚さに翻弄されるさまを謳ったものです。昔も今も、人の心は変わらないんだなぁ。
業平の詠に対する返歌は詠み人知らずですが、「世に変わらぬものなどありますか? 桜は散るからこそ美しいと感じるのです」という、「散り際」を美学とする日本の伝統的美意識を思わせるものですね。
散るからこそ…。限られた時間だからこそ、美しさがより一層際立つのは共感できる部分もありますが、散らなくても美しいものは美しいと感じる心もあったりします。
さて、こちらの地方でも桜の季節はすっかり過去のことになりましたが、昨年のように遠出こそしなかったものの、近所でしっかりと撮影してました。しばらくは時計の針を少し戻して、桜の季節をご一緒くださいな^^
by ftw71
| 2010-04-27 07:08
| life
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